機械による「安全性確立」のヒント。安全カテゴリとは?

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徹底した管理体制を敷いていても、思わぬ事故は起こってしまうもの。作業員やエンジニアに対して安全管理を徹底するよう教育するだけでは、事故やトラブルを完璧に防止するのは難しいものです。そこで重要なのは、人為的な安全管理だけでなく「機械による安全性の確立を目指す」ということ。今回は、機械の制御システムに深く関連する「安全カテゴリ」とともに、機械の安全性管理についてご紹介します。

機械がどれだけ安全かをみる「安全カテゴリ」について

「安全カテゴリ」とは、リスクアセスメントの結果を踏まえた安全対策の指標となるもの。安全カテゴリは下からB、1、2、3、4という5段階に分けられており、段階によって求められる安全機能が厳しくなっていくのが特徴です。以下では、各安全カテゴリの概要をご紹介します。

安全カテゴリB

安全カテゴリBでは、機械制御システムの基礎的な機能を実現することが求められます。特に重要視されるのが、使用環境ストレスへの耐久性です。薬品による腐食や制御回路の中断、機械振動などによるストレスなどへの対応が求められます。最も基本となるカテゴリのため、安全カテゴリBの機械に何らかの欠陥が発生した場合は安全機能を損なうことが十分に考えられます。

安全カテゴリ1

カテゴリBの要件を満たすことに加えて、より信頼度の高い安全確保機能が求められる段階です。例えば使用する部品においても、「その用途で使用されてきた中でも幅広い採用例があるもの」「高い信頼性と安全適性が確認されているもの」を導入するように求められています。この要件を満たした安全カテゴリ1の機械は、カテゴリBと比較すると故障による安全機能への損害確率は低くなります。

安全カテゴリ2

安全カテゴリ1と同じく、カテゴリBの要件を満たすことが求められます。安全カテゴリ2の段階では、点検機器と点検結果の出力機能も求められるのが特徴です。適切な間隔で、機械内の安全チェックが行われるよう設計する必要があります。機械の起動時や危険状態が発生するときに、点検機能によって正常なチェックが行われる機械であれば、カテゴリ2の要件は満たしているということになります。ただし、チェック間に何らかの障害が発生すると、機械全体の安全機能の損害が発生するケースが考えられます。

安全カテゴリ3

カテゴリBの要件を満たすことに加え、「単一欠陥が検出されること」「単一故障においても、安全機能が損なわれないこと」などの条件が求められる段階です。この条件を満たすことで単一故障時でも安全機能がきちんと作動するので、その機械は高い安全性を保っているということになります。ただし、未検出の障害が機械内に蓄積されることにより、安全機能へ悪影響がおよぶ可能性が考えられる状態です。

安全カテゴリ4

カテゴリBの要件を満たすこと、十分に吟味された安全原則に従うことに加え、カテゴリ3を上回る高い故障検出機能が求められます。ある程度の故障が生じても、安全機能は常に損なわれないよう設計する必要があるのです。この条件が満たされることによって、機械内の障害が適時検出されるようになり、周囲へおよぶ可能性のある軽度・重度の危険を未然に防ぐことができるようになるのです。

こうした安全カテゴリを軸に、機械の安全機能や制御システムは構築されています。思わぬ事故や故障の被害を最小限に食い止めるためには、安全カテゴリに代表される指標が必要なのです。

作業員やエンジニアへの安全教育は非常に重要なことですが、それだけでは高い安全性の確立は難しいのが現状です。安全カテゴリは、機械の制御によって安全性を確保するための重要な指標。レベルの高い安全カテゴリの機械を導入・運用することで、人為的な安全管理に頼らない現場を作ることができます。

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